ディアリオ・オラトリオⅡ

とあるみにゃがわの徒然オタク日記。最近はParadox LiveにスケキヨDIVEしている哀れな引退騎空士。

FF16クリア後感想(ネタバレ)

1.フェニックスゲート襲撃で、トルガルの声がクライヴに聞こえるくらい近くにいるのに、トルガルが無事

特に説明なしでしたね。マードック将軍やその他のみなさんは燃え焦げてるので、生き残った人とそうでない人の違いがよくわからない。

2.フェニックスゲート再訪以前にジョシュア生存が判明しているため、プレイヤーが感情移入できず、茶番になっている。

これは本当に意味が解りませんでした。ジョシュア生存をフェニックスゲート再訪以降に判明させておけば、プレイヤーが「やっぱりイフリートがクライヴだったんだ」「クライヴが弟殺害の罪を自覚したけど立ち直ってほしい」「生きてたの?!早く兄弟再会して誤解を解いて!」となるところが、弟生存が先に判明してるせいで「いやいや、そこまで深く悩まなくても弟生きてるから!心配するなよ!」となってしまったのは残念でした。

3.ベネディクタとフーゴの扱いが雑

まさかPVで出てる範囲でしかベネディクタが活躍しないとか思わなかったし、フーゴも5年間ずっとベネディクタのことを拗らせてクライヴたちを付け狙うとか思わないじゃないですか。ベネディクタ殺害はもっと後にひっぱって、仲間になりそうでならないところで死亡、それを受けてフーゴが発狂してロストタイタン、でもよかったんじゃないかなと。この2人のいいところが全然見えてこなかったのは残念です。

4.バルナバスがよくわからない

シドが前騎士長だったんだし、もう少し語られても良かったと思うんですが、ベネディクタもシドも対戦時点で死亡しているうえに、ウォール―ド国民自体ほぼ全滅しているので、何も語られないというまさかの展開。裸の母親の幻影に縋りつくバルナバス、という衝撃的なシーンも、人物事典でさらっと触れられて終わり。背景がわからないので、戦闘中に会話されててもバトルに集中して聞き取れなかったりしたので、残念なキャラの一人でした。

5.ディオンとテランスの同性愛カップルが投げっぱなし

登場してからいきなりの情熱的なキスシーンで度肝を抜かれたこの2人。ディオンというキャラを作る要素として重要なはずですが、テランスはディオンの頼みで薬売りの少女を守りに行ってほしい、とおそらくクリスタル自治領へ赴き、マザークリスタルオリジンの出現でおそらく死亡。ディオンも最終決戦でバハムートの姿から戻り、オリジンに落ちて行って消息不明。

エンディングで2人再会して終わるのかと思ってましたが、まったくそんなことはありませんでした。約束したら再会させるのが鉄板だろおおおお!!?となりました。

というか、こんな終わり方なら同性愛入れる必要なかったと思います。

6.マザークリスタルを破壊しても黒の領域が止まらないことを主人公らが疑問に思わず、破壊を続ける

全体的に世界設定などの説明が不足してると思います。確か、マザークリスタルがエーテルを吸い上げてるから黒の領域が広がってる、だからマザークリスタルを壊そう!という話でクライヴたちはヴァリスゼアの社会インフラとなっているマザークリスタルを壊すことを決めてました。が、実際は何も変わっていません。ここで普通なら、なぜ?!とかシド、騙したのか?!と疑うはず。ですが特になにもなく5年経過してます。なんでやねーん。

7.エンディングですら、黒の領域が解決する方法は提示されてないのに、なぜか未来では解決しているっぽい

これに至ってはわけがわからない。アルテマが黒の領域を生み出してるならわかるんですけど…。一応、アルテマ一族が魔法を使い過ぎて黒の領域を生み出したようですから、魔法を使わなければ黒の領域の浸食が止まる、という考え方はできます。でも、浸食された部分が元に戻る方法も、可能性すら何も作中で提示されてないわけで。うーん。

8.死亡したはずのジョシュアが、クライヴの転生の炎で蘇生してる

ジョシュア自身が、「死者はフェニックスの炎でも蘇らせられない」と言ってたんですが、何故???って感じです。

アルテマが究極魔法レイズを使おうとしてたので、それを使ったのかな?と思いあたりましたが、初見だと遺体が血まみれだから傷を治しただけのように見えてしまうのが。せめて指が動くとか演出があればな…。

9.クライヴがドミナントの力を使用しても負担がないことを誰も不思議に思わない

さんざんシドやジルが辛そうにしてるのに、クライヴが元気なことに誰も気づかないのは妙だなと思いました。

10.ドミナントを産むことに固執してたアナベラが、オリヴィエ皇子が非ドミナントなことについて何も言及がない。

自分の血筋こそフェニックスを産むとアナベラは考えていたので、フェニックスゲート襲撃でジョシュアが死亡し、次に産まれる子供はフェニックスだとアナベラは考えたのが妥当ではないかと思います。神皇もそれを踏まえてアナベラを皇妃に迎えたのでは。なのに、足をブラブラさせて、年齢以上に子供っぽいオリヴィエ皇子は、ベアラーでもドミナントでもありませんでした。非ドミナントのクライヴにはあれほど冷酷だったのに、オリヴィエは溺愛してるのがよくわかりません。ここはアナベラの落胆と、オリヴィエを何としても即位させると再決意するシーンが欲しかったです。

大まかな総評

気になる点は他にもたくさんあるのですが、大まかにいえば
「物語の進行に合わせて、現状での設定の説明がなされていない」
「キャラの人間関係が構築されていない」
「物語の進行でキャラが感情変化することが少ない」
でしょうか。召喚獣バトルやQTEはそれほど気にならず進めることができたんですが、物語としての粗が多いのが気になります。せめて設定面だけでもプレイヤーを納得させられたら良かったんですが、投げっぱなし過ぎます。

特にエンディングは……。プレイヤーの想像にお任せします、的なものを感じました。テイルズオブジアビスのようにサブクエストやムービーをきちんと見ていれば最後に帰ってきたのは誰なのかがわかる、という仕様ならともかくも、設定やキャラ掘り下げを投げっぱなしてるので、余計にぶん投げエンドに感じました。私としては未来のシーンは要らなかったし、せめてホモ2人だけでも再会してキスしてハッピーエンド!ならクリア後の達成感もあったかもですが。誰も幸せになってない結末でプレイヤーが喜ぶとでもいうのでしょうか。おまけに石化は解消されないようですから、もしディオンやジル、ジョシュアが生き残ってても長生きはできないでしょうし、モヤっとして終わり方でした。

いっそのこと、青年期の終わりを鉄王国との決戦にしておいて、その後5年経過、ジルとの間に子供生まれてて、とかのほうがFFで初、作中でパパになった主人公とヒロイン!とかで面白かったような気がします。FF16のシステムだと仲間いてもいなくても戦闘には問題ありません。

ゲームとして遊ぶには楽しめたし、音楽なんかは良かったので、どうして…こうなった?が感想です。後日譚も難しそうですし、DLCとかあるのかな……。

ともかくもFFを発売日にプレイしてクリアする、ということは初めてだったので、良い体験になりました。ありがとうございました!