ディアリオ・オラトリオⅡ

とあるみにゃがわの徒然オタク日記。最近はParadox LiveにスケキヨDIVEしている哀れな引退騎空士。

「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」1~3話(2020/ CloverWorks)

概要

筒井道隆原作小説の「富豪刑事」(1978)を2020年にアニメ化。

発表から45年近く経過しているためか、舞台が現代に変更され、アニメオリジナルで相方、加藤春やAI執事ヒュスクが登場するなどアレンジされている、らしい。

要素で表すと、

バディもの × 警察 × 大富豪 = 女性向け

スタッフ

監督 - 伊藤智彦
シリーズ構成・脚本 - 岸本卓
キャラクターデザイン - 佐々木啓悟

キャラデザ

キャラデザもシュッとしていて、色彩も彩度低すぎずコントラストきつくない今風のデザイン。どっちかといわず女性向けの絵柄。

老若男女出てきて描き分けられてるのはGOOD!
ただ、全員ひょろっとしすぎてる感もあるので、もう少し肉があるのが自分の好み。

ストーリー

視聴前の予想では、大富豪がぶっ飛んだ行動で真面目な警察官を振り回す、はちゃめちゃな警察コンビもの、でした。制作側の意図もそうだと思うのですが、1-3話を視聴する限り、物語のピースが上手くはまっていない感じがします。

  1. 主人公:神戸大介の介入が大富豪所以の行動だからではなく、トラブルをさらに拡大させてるだけ
    お前が介入しなければ、事態は穏便に収まったのでは?というパターンが多くて腑に落ちない。また、金持ちらしさが解決金の金額だけで、言動から感じられないのが残念。
  2. 犯人や脇役の言動に現実性がない。
    1話の強盗未遂カップルの話が非常に顕著。そもそも、男が浮気してヤクザの金を使い込み、女は男からの頼みを断り切れず同情で巻き込まれた、のが発端。男がほぼ悪いくせに、窮地に陥ると男はあっさり女を捨てて逃げ出すというクズっぷりでした。ここまではよくあるパターン。無事に事件解決したとたんに、女が男を許して抱き合ってるのにはポカーン。
    他にも、緊迫した状況なのに人質になってるファンたちがご本尊の登場に狂喜乱舞。犯人そっちのけで脱出しちゃうとか、今まで警官たちが必死に交渉続けてきたのはなんだったのか。
  3. 上2つがどうでもよくなるくらいの主役の棒読み演技
    どうも主役に声優経験のない人を起用したようです。何故?相方役が宮野真守なだけに演技の下手さが際立ってしまい、物語より声に気を取られてしまいました。

特に最後は致命的。

どうしてこうなった……!

そもそもこの富豪刑事って、「大富豪が莫大な金で事態を解決」というのが面白みとして生み出された物語のはずなのですが、肝心のストーリーに非現実的な部分が多くて、非現実 × 非現実 = ちぐはぐ という図式を生み出してると感じました。

 

物語の肝である、富豪の刑事が問題を解決していくことを楽しめなくなったので、3話で視聴終了。4話の途中で出てきた祖母宅の執事がめちゃくちゃ怪しいので、きっとこいつが黒幕ですね。

総評 ⭐

宮崎駿じゃないんだから、主役声優はプロに任せてほしい。

また、物語を際立たせる要素があるなら、それを生かすために他の要素が悪目立ちしないように調整するのは大事だと思わされました。